就職先として人気の公務員。私も務めていた町役場。町役場はそもそもの採用数自体があまりいなく、大卒採用が少ないという肌感覚がありました。全国に町村は926ありますが、人口は700人台から5万人台までと幅広くあります。そんな町村の学歴状況、個人的にも気になるところです。
令和4年6月に刊行された、令和3年地方公務員給与の実態から、検証してみました。公務員を目指している方で、学歴が気になっている方のお役に立てば幸いです。ちなみに、ここで記載している学歴とは、最終学歴ではなく、給与決定上の学歴ということですので、ご了承ください。
始めに、令和3年4月時点で採用1年未満の町村職員(一般行政)の人数を見てみます。
学歴別令和3年4月時点で採用1年未満の町村職員(一般行政)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 1,026人 | 58.16% |
短大卒 | 153人 | 8.67% |
高卒 | 583人 | 33.05% |
中卒 | 2人 | 0.11% |
1,764人 | 100% |
高卒の割合は約33%。警察職よりも割合は少なかったです。(警察職の高卒割合38%)
気になったのは採用数。全国926の町村で1,764人というのは本当でしょうか…。なんだか表の見方が間違っているのでは?と不安になってきました…。
次に10年以上15年未満の中堅職員を見てみましょう。年齢幅は28歳ぐらいから38歳ぐらいまでと推察されます。
学歴別採用10年以上15年未満の町村職員(一般行政)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 8,078人 | 73.09% |
短大卒 | 978人 | 8.85% |
高卒 | 1,990人 | 18.01% |
中卒 | 6人 | 0.05% |
46,176人 | 100% |
こちらも意外な結果となりました。採用1年未満の職員と比べて、大卒の割合が7割と、かなり高くなっています。町村レベルだと半々ぐらいだと思っていたのですが、そうではないようです。私が居た自治体では大卒と高卒の割合が3:7ぐらいだったのですが、まるで逆の結果となっています。
最後に全町村職員(一般行政職)の人数を見ていきましょう。
学歴別町村職員(一般行政)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 47,799人 | 56.76% |
短大卒 | 10,502人 | 12.47% |
高卒 | 25,924人 | 30.78% |
中卒 | 6人 | 0.01% |
84,231人 | 100% |
全職員で見てみると、高卒の割合が増えました。政令指定都市や都道府県、一般市が10%台や20%台だったのに対して、町村は唯一の3割越え。全体で見たときも気になったのは全職員数の少なさ。全国926の町村を84,231人の一般行政職で成り立たせているのですね。ここに技術職を加えても10万人も行きません。臨時、非常勤(会計年度任用)職員の方々に支えられて、やっと成り立っているのかもしれませんね。
町役場、村役場の一般行政職以外にも、都道府県職員一般職、警察職、政令指定都市や一般市、特別区別にも学歴別職員数を調べてみましたので、気になる方は以下からご覧ください。
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