就職先として人気の公務員。そのうち今回は、市民の見方、圧倒的にやりがいがある警察職について、学歴別に職員数を調べてみました。個人的には、組織全体が体育会系で、高卒の若くて元気な受験生をガンガン大量採用しているイメージがあります。実際はどうなのでしょうか。
令和4年6月に刊行された、令和3年地方公務員給与の実態から、検証してみました。公務員を目指している方で、都道府県警察職の学歴が気になっている方のお役に立てば幸いです。ちなみに、ここで記載している学歴とは、最終学歴ではなく、給与決定上の学歴ということですので、ご了承ください。
始めに、令和3年4月時点で採用1年未満の都道府県職員(警察職)の人数を見てみます。
学歴別令和3年4月時点で採用1年未満の都道府県職員(警察職)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 3,352人 | 57.17% |
短大卒 | 283人 | 4.83% |
高卒 | 2,228人 | 38.00% |
中卒 | 0人 | 0% |
5,863人 | 100% |
高卒の割合は約38.00%。思ったより、大卒の割合が多く感じました。とはいえ、日本の大学進学率が約55%ということですので、平均的といえば平均的ですね。
次に10年以上15年未満の中堅職員を見てみましょう。年齢幅は28歳ぐらいから38歳ぐらいまでと推察されます。
学歴別採用10年以上15年未満の都道府県職員(警察職)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 28,233人 | 64.56% |
短大卒 | 1,739人 | 3.98% |
高卒 | 13,750人 | 31.44% |
中卒 | 10人 | 0.02% |
43,732人 | 100% |
高卒の割合は31.44%、大卒の割合は64.56%。少しだけ、大卒の割合が4月採用の割合より大きくとなりました。また、最終学歴が中卒の警察職がいることも分かりました。ちなみに採用から1年以上5年未満には、中卒の職員は1人もいないので、採用方針が何か変わったのでしょうか。
最後に全都道府県職員(警察職)の人数を見ていきましょう。
学歴別都道府県職員(警察職)人数
学歴 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
大卒 | 136,933人 | 52.93% |
短大卒 | 10,571人 | 4.09% |
高卒 | 111,145人 | 42.96% |
中卒 | 67人 | 0.03% |
258,716人 | 100% |
全職員で見てみると、高卒の割合が42.96%と大きく増えました。大雑把な計算ですが、約2人に1人が高卒といったイメージですね。若い世代ほど大卒が多くなり、上の世代ほど高卒が多いといった、典型的な公務員の学歴構造です。こういう構造の上の世代の人たちは、下の世代の大卒職員をあまり面白く思っていないイメージがあるのですが、どうなのでしょうか…。
といことで、今回は警察職の都道府県職員の学歴を調べてみました。全体としては約2人に1人が高卒でした。年々高卒の割合は減ってはいきそうですが、それでも約4割は高卒といった構造で安定して推移していきそうですね。
都道府県職員の警察職以外にも、都道府県職員一般職、政令指定都市や、特別区、一般市、町村別にも学歴別職員数を調べてみましたので、気になる方は以下からご覧ください。
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